(更新)
2013/11/20 新しい公式ドキュメントに合わせてインストール方法を変更しました。
Epiphany SDKをPC上のUbuntu 13.10にインストールします。通常のPC上でEpiphanyのプログラムの開発を行い、シミュレーターで動作確認を行うことができます。
この記事では、Ubuntu 13.10(x86 64bit版)にインストールすることを前提にしています。PCにUbuntu 13.10をインストールする方法については、下記のページを参考にしてください。
PCにUbuntu 13.10 (Saucy Salamander)を「軽量化」インストールする
PC側の開発関連パッケージをインストールします。端末で、以下のコマンドを実行します。(1行で)
apt-get --no-install-recommends install kernel-package gdb manpages-dev automake bison flex unzip git libgmp-dev libncurses5-dev libmpc-dev libmpfr-dev texinfo
ホームディレクトリ直下に epiphany-sdk というディレクトリを作ってEpiphany SDKのソースコードをダウンロードします。
mkdir ~/epiphany-sdk
cd ~/epiphany-sdk
wget https://raw.github.com/adapteva/epiphany-sdk/master/download-toolchain.sh
chmod +x download-toolchain.sh
./download-toolchain.sh
git clone https://github.com/adapteva/epiphany-libs.git
cd ~/epiphany-sdk/sdk
export EPIPHANY_HOME=$HOME/epiphany-sdk
./build-toolchain.sh
ビルドが終わるまでしばらく待ちます。以下のメッセージが表示されれば成功です。
**************************************************
The build is complete.
The tools have been installed at: /home/(ユーザー名)/epiphany-sdk/INSTALL/bin
Please ensure that this directory is in your PATH.
**************************************************
一度 build-sdk.sh を走らせます。
./build-sdk.sh
すると以下のようなメッセージが表示されます。
Creating the eSDK directory tree...
Please install the Epiphany GNU tools suite first at /home/(ユーザー名)/epiphany-sdk/sdk/../esdk.(バージョン)/tools/e-gnu.armv7l
先ほど epiphany-sdk/INSTALL 以下にインストールされたファイルをこのディレクトリに移します。
cd ~/epiphany-sdk
以下の(ユーザー名)(バージョン)は上記に表示されたものに置き換えてください。(ディレクトリ名の後ろには「/」を付けます。)
mv INSTALL/* /home/(ユーザー名)/epiphany-sdk/sdk/../esdk.(バージョン)/tools/e-gnu.armv7l/
cd ~/epiphany-sdk/sdk
./build-sdk.sh
エラーで止まらなければ成功です。
次に、Epiphany SDKの実行ファイルのパスを.profileで環境変数PATHに追加しておきます。
leafpadなどで.profileを開いて、その末尾に「PATH=$HOME/epiphany-sdk/esdk.(バージョン)/tools/e-gnu/bin/:$PATH」という記述を追加します。
この(バージョン)は上記に表示されたものに置き換えてください。
leafpad ~/.profile
#----以下の行を追加----
PATH=$HOME/epiphany-sdk/esdk.(バージョン)/tools/e-gnu/bin/:$PATH
設定を有効にするために、一旦ログアウトしてログインしなおすか、もしくは端末で「PATH=$HOME/epiphany-sdk/esdk.(バージョン)/tools/e-gnu/bin/:$PATH」を実行します。
簡単なプログラムで動作確認します。
mkdir ~/e-hello
cd ~/e-hello
leafpad hello.c
以下のプログラムを入力して保存します
コンパイルします。
e-gcc hello.c
ls
「a.out」という実行ファイルができていれば成功です。
シミュレーターで実行してみます。
e-run a.out
「Hello, world!」と表示されれば成功です。
アセンブリコードを見てみます。
e-gcc -S hello.c
cat hello.s
Epiphanyの命令にコンパイルされていることが確認できます。