SpursEngine Linux SDKには用途に応じて選択できる複数のライブラリ、ミドルウェアが用意されています。
ミドルウェアの種類
SpursEngine Linux SDK Ver.1.5.3.2では、以下のライブラリ、ミドルウェアが用意されています。
- ファームウェアI/Fライブラリ(SPHA/SPSA)
- ストリーム型データ通信ライブラリ(SpursStream)
- ビデオエンコードライブラリ(SPADE)
- ビデオコーデックミドルウェア(CANDI)
- ユーザーフィルタプラットフォーム(club)
ファームウェアI/Fライブラリ(SPHA/SPSA)
- 最もローレベルに位置するライブラリ。
- SPEプログラムの制御を行う。ハードウェア・エンコーダー・デコーダーについてはサポートしない。
- Cell/B.E.でのlibspeにあたるライブラリ。(SPHA)
- SPEの起動・制御、ホスト←→SpursEngine間のデータ転送・通信・同期等を行うAPI。
- SPEのみを利用したプログラムをローレベルから書くのに適している。
- マニュアル1:SpursEngineSDK1_5_1026_2009/Document_Japanese/Manual/SRKj_BasicSW10_UG_Rev1-0.pdf
- マニュアル2:SpursEngineSDK1_5_1026_2009/Document_Japanese/Manual/SRKj_BasicSW10_AddFunc_Rev1-0.pdf
- マニュアル3:SpursEngineSDK1_5_1026_2009/Document_Japanese/Tutorial/SphaSpsaSampleProgramGuide_Rev_1_0_ja.pdf
ストリーム型データ通信ライブラリ(SpursStream)
- ホストからSPEへのストリームデータ転送→SPEでの演算→SPEからホストへのストリームデータ転送という一連の処理の流れをパッケージ化した、SPHA/SPSAよりも少し高次に位置するライブラリ。
- SPEの起動・制御、ホスト←→SPE間のストリームデータ転送・通信・同期等を行うAPI。
- SPEのみを利用した、ストリーム処理のプログラムを書くのに適している。
- マニュアル1:上記SPHA/SPSAと共通。
- マニュアル2:SpursEngineSDK1_5_1026_2009/Document_Japanese/Tutorial/SpursStreamSampleProgramGuide_Rev_1_0_ja.pdf
ビデオエンコードライブラリ(SPADE)
- RAWデータ(未圧縮のI420動画データ)からMPEG-2 ESまたはH.264 ESへのエンコードを行うライブラリ。
- シンプルな動画エンコーダーを書くのに適している。
- マニュアル1:SpursEngineSDK1_5_1026_2009/Document_Japanese/Manual/SRKj_APLSW10_VEncodeLib_Users_Guide_Rev1-2.pdf
ビデオコーデックミドルウェア(CANDI)
- 動画データのデコード、エンコード、トランスコードを行う、高次に位置するライブラリ。
- 内部処理にSPEを使用しているが、開発者が独自のSPEプログラムを使用することはできない。
- 扱える動画の解像度等に一定の制限がある。
- シンプルな動画デコーダー、エンコーダー、トランスコーダーを書くのに適している。
- マニュアル1:SpursEngineSDK1_5_1026_2009/Document_Japanese/Manual/SRKj_APLSW10_VCodec_UG_Rev1-0.pdf
- マニュアル2:SpursEngineSDK1_5_1026_2009/Document_Japanese/Manual/SRKj_APLSW10_AddFunc_Rev1-2.pdf
- マニュアル3:SpursEngineSDK1_5_1026_2009/Document_Japanese/Manual/SRKj_APLSW10_FaceRg_UG_Rev1-0.pdf
- マニュアル4:SpursEngineSDK1_5_1026_2009/Document_Japanese/Tutorial/CodecSampleProgramGuide_Rev_1_0_ja.pdf
ユーザーフィルタプラットフォーム(club)
- 動画データのデコード、エンコード、トランスコードをサポート。
- さらに、開発者が独自のSPEプログラム(SUF:SPE User Filter)を使用してプリ・ポストプロセス、各種フィルタ処理等を実装できる。
- デコーダー、エンコーダー、SUFのパイプラインを自由に構成可能。
- 扱える動画の解像度等に制限はなく、仕様は開発者に任される。
- SpursEngineに備わったSPE、デコーダー、エンコーダーのハードウェアをフルに活用したアプリケーションを開発できる。
- マニュアル1:SpursEngineSDK1_5_1026_2009/Document_Japanese/CLUB/SRKj_APLSW10_FilterPlatform_Users_Guide_Rev0-2.pdf
※上記マニュアルのパスは、Windows用SpursEngine SDKアーカイブファイル「SDK1_5.rar」を解凍したディレクトリ内のPDFドキュメントの場所を表しています。